大分産干しシイタケ高値続く、取扱業者が中国産敬遠
全国一の生産量を誇る大分県産干しシイタケの高値が続いている。中国産冷凍ギョーザによる中毒事件を機に、国内産の約2倍の量が輸入されている中 国産を敬遠する動きが加速。例年は需要が落ち着く春になっても、平均単価は1キロ当たり5000円台と低迷期の2倍以上の水準を維持している。
農協は急きょ、組合員に増産を呼びかけたが、過疎・高齢化などからの担い手不足で“追い風”をうまくつかめず、やきもきしている。
大分県の干しシイタケ生産量は2006年度、1348トン。国内産の約35%に当たる。品質も高く評価され、07年度の「全国
県椎茸農協(本所・大分市)によると、1キロ当たりの平均価格は、1985年のプラザ合意前は4000円台で推移していた。
ところが、プラザ合意以降の円高で安価な中国産の輸入が急増。96年に国内生産量を中国からの輸入量が上回り、輸入量は85年の140トンから、 97年には9000トン台に膨れた。県産品の平均価格も中国産の安値に引きずられて、1キロ当たり2000円台にまで下がった。
県産品の価格が持ち直し始めたのは数年前。「中国産に絡む産地偽装や残留農薬問題が相次いで明るみに出て、国内産を見直す動きが広がった」と同農協。
干しシイタケはお歳暮時期の毎年末にピークを迎え、1月には需要は大幅に下落するのが一般的。ところが、今年は1月の初入札会で県産品の1キロ当 たりの平均価格は25年ぶりに5000円を突破し、5211円の高値がついた。1月末には、冷凍ギョーザ中毒事件が発覚。取扱業者の中国産離れに拍車がか かった。4月23日の入札会では5275円を記録した。
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